■スター選手の力も必要

 ナダルは一方で、自身がこれまでにロジャー・フェデラー(Roger Federer、スイス)やノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)と繰り広げていたような、スター選手によるライバル関係を展開していくことも重要だと語った。

「これは僕の意見だけれど、毎週いろいろな選手が大会を勝つのは良くないと思う。大会にやってきた観客が、誰が本命か分からないというのはね」

「観客は一人の選手を応援するから、難しいんだ。だから、スター選手が必要になる。スターが生まれるためには、選手が長く現役を続ける必要がある」

「その中で、さまざまなスタイルを持ったいろいろな選手が入り交じって、競い合って、別の選手が勝つことは良いことだと思う。この10年から12年はそれが続いている」

「今はノバク(ジョコビッチ)だ。ここ1年、2年は彼が圧倒している。やり過ぎかもしれないけれど、それに値するよ」

 ここ数年膝のけがに苦しんでいるナダルは、昨年は2004年以降では初めて四大大会のタイトルを逃したが、引退の文字は頭にない。

「自分のやっていることに満足している。プレーを楽しんでいるよ。テニスへの愛、情熱のためにやっている。自分のやっていることに満足できなくなるまでコートに立つつもりだ」

 ナダルはこれまで4度マイアミ・オープンの決勝に進出しているものの、そのすべてで敗れており、より良い成績を求めている。

「キャリアを通じてここでは良いプレーをしていると思う。決勝4回。準決勝どまりもある。これまでは良い大会だった。唯一のマイナス点は、一度も優勝できていないことだけさ」

(c)AFP/Jim SLATER