フェデラー、ドーピング違反の取り締まり強化を訴える
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■シャラポワのドーピング陽性に衝撃
キャリアグランドスラムを達成しているマリア・シャラポワ(Maria Sharapova、ロシア)が、今年から禁止薬物に指定されたメルドニウム(Meldonium)を摂取し、1月に行われた全豪オープン(Australian Open Tennis Tournament 2016)のドーピング検査で違反が見つかったと公表したことについて、フェデラーは衝撃を受けたことを明かした。
「とてもがっかりさせられたニュースとしか言えない」
「本当に驚いたし、あの会見は引退発表か何かだろうと思っていた。それと同時に、有名選手であっても摘発できるように、システムがきちんと機能していることも示された」
シャラポワが、メルドニウムが禁止表に入ったのを確認していなかったと説明したのに対し、フェデラーは、「自分が何を摂取しているのか、知っておく必要がある。それを明確にするために、摂取するものについては4度確かめるんだ。どんなリスクも冒したくはない」と強調した。
フェデラーは多くの場合、違反が発覚した選手の弁解を信用することにしているものの、禁止薬物への陽性反応について、確認不足や事故だという説明を聞くと懐疑的になると話している。
「アスリートを信じているという点では、自分は甘いのかもしれない。違反した選手が見つかると、『彼らがそんなことをするなんて信じられない。思いもしなかった』などと言ってしまいがちだ」
フェデラーは、ドーピング違反の摘発をもっと厳しくするべきだと訴え、大会ごとに採取した血液サンプルを10年間保存し、最新の検査方法で、数年後にも違反を検知できるようにする案などを支持している。
「過去にさかのぼって違反を罰せられる。そうなることを固く信じているよ」
(c)AFP/Jim SLATER