【3月24日 AFP】一般的な疾患である腰痛の治療法として従来用いられてこなかった瞑想と認知行動療法(CBT)に、痛みを緩和する効果がある可能性を示す研究結果が22日、米国医師会雑誌(JAMA)に発表された。

 CBTとは、患者自身が悪い行動選択や否定的な考えを認識し、解決するように促す治療法。被験者となったのは平均7年に及ぶ腰痛の患者で、20~70歳の成人342人。無作為抽出で3分の1には「マインドフルネス・ストレス低減法(MSBR)」とヨガを組み合わせた治療法、3分の1にはCBT、残る3分の1には通常の治療法を26週間にわたって行った。

 この結果、MSBRとヨガを行った患者と、CBTによる治療を行った患者では、通常の治療を行った患者に比べ「臨床学的に有意な改善」がみられたと研究チームは述べている。従来の治療法で改善がみられた患者は44%だったのに対し、CBTでは58%、MSBRとヨガを行った患者では61%に改善がみられたという。

 論文は「これらの結果から、慢性的な下背部痛(腰痛)の治療の選択肢として、MBSRに効果があることが推測される」としている。(c)AFP