【2月22日 AFP】バングラデシュ北部のヒンズー教寺院で21日朝、武装した男2人に僧侶が首を切断され、信者2人が負傷する事件が起きた。警察が明らかにした。国民の大多数をイスラム教徒が占めるバングラデシュではこのところ、少数派を狙った襲撃が相次いでいる。

 事件があったのは、北部ポンチョゴル(Panchagarh)県デビゴンジュ(Debiganj)郡にあるヒンズー教寺院。郡当局者によると、拳銃と肉切り包丁で武装した男2人が寺院に押し入り、寺院内の自宅で朝の礼拝の準備をしていた僧侶のジョゲスワル・ロイ(Jogeswar Roy)師(45)に襲い掛かって首を切り落とし殺害したという。

 警察は検問を敷いて容疑者2人を追っている。犯行の動機は不明だが、警察によると、昨年隣接するディナジプル(Dinajpur)県でイタリア人カトリック神父が殺害された事件で関与が疑われているイスラム過激派組織が背後にいる可能性があるという。

 バングラデシュでは少数派のシーク教徒、イスラム神秘主義のスーフィー教徒、キリスト教徒、イスラム改革派のアフマディー教徒などが、イスラム過激派に襲われる事件が急増している。(c)AFP