【1月31日 AFP】トルコ政府は30日、ロシア機が同国領空を再び侵犯したと発表し、ロシアの「無責任な行動」を強く非難した。

 トルコ外務省は同日、声明を発表し「現地時間の29日午前11時46分(日本時間同日午後3時46分)、ロシアの戦闘爆撃機スホイ34(SU-34)1機によるトルコ領空への侵犯があった」と述べた。トルコは昨年11月24日、シリア国境地帯で同国領空を侵犯したとしてロシア戦闘機を撃墜している。

 トルコ外務省は29日、「強く抗議・非難する」ために、同国駐在のロシア大使を同省に呼んだが、領空侵犯が実際にどこで発生したかなどの詳細については言及しなかった。

 同国外務省はロシアに対し「責任ある行動」を要求し、「繰り返しになるが、このような無責任な行動の結果において深刻な事態が生じた場合、その責任はすべてロシア側にある(ことを確認するように)」と警告した。

 両国は現在、外交的に冷戦終了後以来最悪の状態にある。昨年11月24日のロシア機撃墜をめぐる事件で外交関係が悪化している他、5年近く続くシリアの内戦においては、バッシャール・アサド(Bashar al-Assad)政権を支援するロシア側に対し、トルコ側はシリア内戦終結のためにはアサド大統領追放が必要と主張している。(c)AFP