【1月24日 AFP】スペイン南東部アリカンテ(Alicante)近郊の街ベニヘンブラ(Benigembla)で23日、逆走していたとみられる乗用車が、練習を行っていた自転車ロードレースのチーム・ジャイアント・アルペシン(Team Giant-Alpecin)の6選手に衝突した。

 事故に巻き込まれたヨーン・デーゲンコルプ(John Degenkolb、ドイツ)、ワレン・バルギル(Warren Barguil、フランス)、チャド・ヘイガ(Chad Haga、米国)、フレドリック・ルドビクソン(Fredrik Ludvigsson、スウェーデン)、ラモン・シンケルダム(Ramon Sinkeldam、オランダ)、マックス・ワルシェイド(Max Walscheid、ドイツ)の6選手は、すぐさま病院に搬送されている。

 ジャイアント・アルペシンは声明を出し、「トレーニングを行っていたら、逆走車が正面から選手たちの集団に向かってきた。選手たちは、正しい道路を並んで走行していた」と述べている。

 緊急通報受理機関によれば、車の運転手は英国人女性で、事故発生時に間違った車線を走行していたという。

 病院で大腿(だいたい)部、前腕、唇の傷を縫合したというデーゲンコルプは、指に重傷を負ったとも明かしているものの、「あの状況を考えれば、大したことはない」とフェイスブック(Facebook)に投稿している。また、左人さし指の不全切断でバレンシア(Valencia)の病院に運ばれたことを補足した。

 チームドクターは、「今は、チーム全員がショックを受けている。これから対応しなければならない深刻な問題があることは確かだが、今回の事故については、最悪の事態を免れたということも言える」と話している。

 初報では重症とされていたバルギルだが、代理人を務めるおじは、仏紙ル・テレグラム(Le Telegramme)に対して、手首の骨折で済んだことを明かしている。

「ワレンは手首を骨折した。これから確認が必要になる」

「骨折がこれ以外なかったのは、不幸中の幸いだ。膝も負傷して生傷があるものの、医師たちはプラスに考えようとしてくれている」

「一つ言えるのは、最悪の事態は免れたということだ」

 2012年には、バレンシア近郊の街アルメディハル(Almedijar)で、トレーニングを行っていたスペイン人選手ビクトル・カベド(Victor Cabedo)が事故死している。(c)AFP