【8月31日 AFP】第70回ブエルタ・ア・エスパーニャ(70th Vuelta a Espana)の第8ステージで、大会関係のオートバイに接触して転倒したティンコフ・サクソ(Tinkoff- Saxo)のペーター・サガン(Peter Sagan、スロバキア)は30日、大会を棄権することになった。

 今大会の第3ステージでグランツール(三大ツール)では2年ぶりのステージ優勝を果たしたサガンは、ゴールから8キロ付近で事故に遭遇するまで、さらなるステージ優勝とポイント賞(マイヨ・プントス)のグリーンジャージー獲得を目指していた。

 ティンコフ・サクソは声明で、「残念ですが、ティンコフ・サクソはブエルタ・ア・エスパーニャに参戦するサガンが安全にレースを続行することが不可能となり、治療のため帰国することになったことをお知らせします」と述べた。

「サガンは第8ステージの最後の数キロで、無謀運転のオートバイに追突されて負傷し、特に左側の腰から脚にかけては1度と2度のやけどを負いました。さらに、左前腕には筋肉内血腫を伴う打撲傷がみられます」

 ティンコフ・サクソは前日、事故の加害者に対して法廷措置をとる構えをみせている。

 サガンは、「残念だが、このような事故が起こるのは、これが初めてではない」と訴えた。

「たとえ、オートバイが集団を追い抜く必要に迫られたとしても、慎重に走行して無謀運転にならないようにしなければならない。僕の見解では、オートバイの運転手はライダーの安全を真剣に考えているとは思えない」

 プエブラ・デ・ドン・ファドリケ(Puebla de Don Fadrique)からムルシア(Murcia)までの第8ステージで起きた大規模な落車では、サガンのほかにも多くの強豪選手が棄権を余儀なくされている。(c)AFP