ジョコビッチ、友人のフェデラー陣営入りを警戒
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【1月4日 AFP】男子テニス、世界ランク1位のノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)は3日、友人のイバン・リュビチッチ(Ivan Ljubicic)氏が、ライバル選手であるロジャー・フェデラー(Roger Federer、スイス)のコーチングスタッフに加わったことについて、心配していることを明かした。
スイスの強豪フェデラーの脇に、リュビチッチ氏がいることについて違和感があるか聞かれたジョコビッチは、「ああ。正直言ってあるね!」と回答した。「でもまあ、僕らはプロだから」
昨年12月、世界ランク3位のフェデラーは、リュビチッチ氏を新コーチとして招へいした。ジョコビッチは、昨年の四大大会(グランドスラム)のうち3つを制すると、唯一タイトルを逃した全仏オープンテニス(French Open 2015)でも決勝進出を果たすなど、ツアーで圧倒的な強さを誇っており、リュビチッチ氏のフェデラー陣営入りは、対ジョコビッチ戦での突破口を見つけるためのものだと考えられている。
カタール・エクソンモービル・オープン(Qatar ExxonMobil Open 2016)の開幕を控えるドーハ(Doha)でインタビューに応じたジョコビッチは、「(リュビチッチ氏は)僕のゲームをよく知っている。ロジャーのライバル全員のゲームを知っているとも言える。それが招へいした理由の一つだったんじゃないかな」と話した。
「うまくいくかどうかは別にして、僕らは危機感を持たなければならないし、応援しているよ。彼は良いやつだ。とても冷静で、できた人間だよ。ロジャーもいろいろなことを考えたんだろう」
それでもフェデラーは、ジョコビッチ対策のためだけにリュビチッチ氏を呼んだわけではないとしている。
最高の2015シーズンを過ごしたジョコビッチだが、今年は五輪イヤーということもあり、「グランドスラムと五輪が今季の優先事項だけど、長いシーズンになるから、何が起こるかは分からない。グランドスラムでの優勝は保証できないね」とコメントした。
「もちろん、すべての大会、グランドスラムの全試合で勝利を目指すけど、今はそういう心もちでいるよ」
ジョコビッチとフェデラーは、ツアー史上初となる通算獲得賞金1億ドル(約120億円)の大台突破を目前に控えているものの、ジョコビッチは「お金のためにテニスをやっているわけではないから」と、賞金についての目標は口にしなかった。(c)AFP/David HARDING