【9月14日 AFP】全米オープンテニス(US Open Tennis Championships 2015)の男子シングルス決勝で敗れたロジャー・フェデラー(Roger Federer、スイス)は、ノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)に通算10度目の四大大会(グランドスラム)制覇を許し、またしても同選手の世界ランク1位の座を絶対的なものにした。

 28歳のジョコビッチは、グランドスラム通算17勝のフェデラーを6-4、5-7、6-4、6-4で退けると、この対戦カードでの戦績は21勝21敗と五分になった。

 衰え知らずの34歳フェデラーは、今年のウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon 2015)でも決勝でジョコビッチに敗れており、2012年のウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon 2012)以来となるグランドスラムのタイトルは、またもやお預けとなった。

 それでもフェデラーは、グランドスラムの優勝は甘いものではないということを、身をもってジョコビッチに教えているようだ。

 ジョコビッチは、「おそらくテニス史上最高の選手と対戦しているから、プレッシャーは大きい。彼はレベルを下げるようなことはしない。自分のベストを出さなければ勝てないし、それが優勝には必要だったんだ」と語っている。

 第4セットの第8ゲームでサービングフォーザマッチを迎えたものの、ここでフェデラーにブレークされ、3時間20分で試合に決着をつけるまでまったく気が抜けなかったジョコビッチは、「ロジャーは、なぜ自分がチャンピオンなのかを示した。最後の一ポイントまで僕を走らせることによってね」と振り返っている。

「彼のフォアハンドがアウトになったとき、本当にほっとした」

 フェデラーは、1970年に35歳で全米オープンを制したケン・ローズウォール(Ken Rosewall)氏に続く偉業達成はならなかったものの、ニューヨーク(New York)で6年ぶりの準優勝を果たした。

「ライバル関係は良好だ」としたフェデラーは、「お互いに毎回厳しい試合を戦っている。試合を含めて、お互いについて理解することが勝利につながると思う」と語っている。