【12月28日 AFP】米ナショナル・フットボール・リーグ(NFL)のデンバー・ブロンコス(Denver Broncos)に所属するQBペイトン・マニング(Peyton Manning)は27日、中東の衛星テレビ局アルジャジーラ(Al-Jazeera)が、自身の運動能力向上薬の使用を疑う報道をしたことを受け、怒りのコメントを出した。

 リーグ最優秀選手(MVP)受賞5回のマニングは、デンバー(Denver)にあるチームの施設で米スポーツ専門チャンネルESPNのインタビューに応じ、なぜアルジャジーラがあのような報道をしたのか分からないと述べている。

 米国向けのニュース専門局「アルジャジーラ・アメリカ(Al Jazeera America)」は27日朝、スポーツ界のドーピング事情に迫った「ダークサイド(The Dark Side)」というドキュメンタリーをウェブサイト上で公開し、同日にはテレビでも放送された。

 この番組では、英国のハードル選手リアム・コリンズ(Liam Collins)がおとり捜査に協力し、スポーツ界における運動能力向上薬使用の実情を暴いている。

 コリンズは捜査の一環として、マニングがインディアナポリス・コルツ(Indianapolis Colts)時代に14年間を過ごしたインディアナポリス(Indianapolis)にあるガイヤー研究所(The Guyer Institute of Molecular Medicine)を訪れ、薬剤師だったという人物と面会している。

 元薬剤師は、2011年に研究所からマニングの自宅へ禁止薬物のヒト成長ホルモン(HGH)が郵送されたが、選手との関与を疑われないため、宛先を妻のアシュリー(Ashley)さんに変えていたと証言した。

 しかし、アルジャジーラが調べを進める中で、元薬剤師はそれまでの話を否定して「まったくもってうそ、間違いの」情報だったと言い出した。また、この元薬剤師はESPNに対し、ガイヤー研究所でアシュリーさんやマニングが実際にどのような治療を受けていたのかは知らないとコメントしている。

「悪い気がする。実際の記録は見たことがない。話がこんな方向に進んでしまって、驚いている」