【2月25日 AFP】オールブラックス(ニュージーランド代表)に歴史的大勝を収めた1980年代のラグビーフランス代表は、アンフェタミン(amphetamine)を多量摂取していたという。調査報道記者ピエール・バリェステル(Pierre Ballester)氏の新刊「Rugby a Charges, l'enquete choc(ラグビー事件簿)」の中で明らかになった。

 当時のチームドクターは、「試合前、食事のプレートの前に小さな錠剤が置かれていた」と明かし、「ナントの戦い(Battle of Nantes)」として知られるオールブラックス戦での16-3という圧勝についても、「ブラックスは、以前とは似ても似つかない相手選手の姿を見て、薬物を摂取していることに気付いた」と証言している。

 ニュージーランドは、問題の試合で国際ラグビー評議会(IRB)に不満を訴え、この問題が仏スポーツ省や連盟に伝わったことで、その後の取り締まりが強化されたという。

 バリェステル氏は、ラグビー界の伝説であるセルジュ・ブランコ(Serge Blanco)氏、フィリップ・セラ (Philippe Sella)氏、ピエール・ベルビジエ(Pierre Berbizier)氏らも関与していたのか医師に質問しているが、これについては「いいや、彼らは違う。もしくは、彼らは例外だったか」という回答を得ている。