■王座に就いて以降、お騒がせのフューリー

 キリスト教徒として信仰に目覚めたフューリーは、「悪魔が帰還するために」実現が必要な三つの条件として、「同性愛の合法化、中絶、小児性愛」を列挙すると、最初の二つが合法化されるなんて、1950年代や60年代に考えた人がいただろうか」とコメントしていた。

 この記事が掲載されると、フューリーはインターネット上のビデオ映像で、ホルト氏は周囲の圧力に屈するだろうとほのめかしている。

 フューリーはまた、女性の居場所は「台所と寝室だ」と発言するなど性差別でも非難を浴びている。

 マンチェスター(Manchester)出身のフューリーは、生まれながらの旅人で、「放浪者」としての生活スタイルを好んでいる。そして、同性愛者嫌悪や性差別主義を否定し、自身の見解は単純に聖書を反映したものだと語っている。

 フューリーは先月、独デュッセルドルフ(Dusseldorf)でウラディミール・クリチコ(Wladimir Klitschko、ウクライナ)と対戦し、IBF・WBA・WBOのヘビー級王座を勝ち取った。

 しかし、IBFはフューリーが次の対戦相手として義務付けられていたビャチェスラフ・グラスコフ(Vyacheslav Glazkov、ウクライナ)ではなく、クリチコとの再戦を選んだとして、ベルトをはく奪している。

 フューリーは9日、クリチコに勝利した試合の写真とともに、「俺のベルトを取り上げ、署名にサインしろ。だが、お前らは俺からこの夜だけは奪えない」というメッセージをツイッター(Twitter)に投稿していた。

 英国ボクシング管理委員会(BBBofC)では同日、予定されていた会議で、フューリーの一連の発言について意見を交わしたとみられている。(c)AFP