【12月10日 AFP】ボクシング、ヘビー級世界王者として戴冠したばかりのタイソン・フューリー(Tyson Fury)が9日、年に一度開催されている英スポーツジャーナリスト協会(SJA)の授賞式への出席を拒まれ、再び注目の的となっている。

 フューリーは女性と同性愛者への差別発言で批判を浴びており、英国放送協会(BBC)が選出する年間最優秀スポーツ選手賞「BBCスポーツ・パー ソナリティー・オブ・ザ・イヤー(BBC Sports Personality of the Year)」の候補から同選手を外すよう求める署名には、これまでに12万人以上が賛同している。

 大マンチェスター警察(Greater Manchester Police)は、フューリーの発言を扱ったBBCのテレビ番組を見た視聴者から「憎悪犯罪(ヘイトクライム)」に当たるのではないかという通報を受け、同選手の捜査を行っている。このため、SJAはフューリーに対し、来週の授賞式への招待を取り下げた。

 SJAは声明を発表し、「この賞は、フューリーのヘビー級王座獲得を含め、この一年間のスポーツで最も優れた成績を表彰するためのものであり、不本意ながら、SJAは決断を下すことになった」とコメントしている。

「今回の決定は、スポーツ記者でSJAのメンバーでもある人物が、フューリーから脅迫行為を受けたからだ。この記者は、同性愛者や女性に対するフューリーの不快な発言について記事にしていた」

 問題の記者とされるオリバー・ホルト(Oliver Holt)氏は、英大衆紙メール・オン・サンデー(Mail on Sunday)のインタビューで、フューリーが同性愛を小児性愛を混同するような発言をしていたことを記事にしていた。