【12月7日 AFP】フランス・パリ(Paris)の同時テロ事件を受け、同市での公演を中止していたアイルランドのロックバンド「U2」が6日、同市でやり直し公演を行った。またボーカルのボノ(Bono)は同公演に先立ち、事件についての歌を書いたことを明らかにしている。

 U2は、130人が死亡した11月13日のパリ同時テロ事件を受け、翌14日から始まる予定だった同市での公演を中止。その後、即座にスケジュールを組みなおし、今月6、7日の両日、収容人数1万6000人のパリの「アコールホテルズ・アリーナ(AccorHotels Arena)」で行われることとなった。

 米CNNテレビのインタビューで、U2のギタリスト、ジ・エッジ(The Edge)は、「パリに戻ることは単なる象徴的な行為ではない。僕らは、この運動(ISのこと)への抵抗と挑戦というプロセスを始めるのだ」と語っている。

 ボノは同じインタビューで、事件について歌った新曲「Streets of Surrender(降伏の街)」の歌詞を紹介。歌詞には、「誰もが自由の街を持つ。僕にとってそれはパリ。僕はパリを愛している」「この古い街で迷うたびに、僕は自分自身を再び見つける。あなたと戦うためにここへ来たのではない。僕は降伏するために、この愛とプライドの街に来た」という一節もある。曲は、イタリア人歌手で昔からの友人であるズッケロ(Zucchero)のために書き始めたものだという。

 7日のU2の公演には、同時テロで公演中だった劇場が襲撃された「イーグルス・オブ・デス・メタル(Eagles of Death Metal)」が出演する予定だと伝える音楽関連メディアもあるが、両バンドはいずれもこれを認めていない。(c)AFP/Eric RANDOLPH