【11月20日 AFP】古代の性愛論書「カーマ・スートラ(Kama Sutra)」が世界的に有名なインドだが、20日公開のジェームズ・ボンド(James Bond)映画の最新作『007 スペクター(SPECTRE)』では、インド人の観客にはふさわしくないとして長いキスシーンがカットされることとなった。

 ボンドの華やかなラブストーリーも大きな魅力の「007」シリーズ。だが、性的な表現に対してガードの堅いインド映画検定中央委員会(CBFC)は、ボンド役のダニエル・クレイグ(Daniel Craig)がボンドガール役のモニカ・ベルッチ(Monica Bellucci)とレア・セドゥ(Lea Seydoux)のそれぞれと展開する情熱的なラブシーン2か所について、「短縮した」とAFPに明かした。

 CBFC委員長は、「映画のレーティングに従って検定を行うのがわれわれの仕事だからだ」と説明した。インドにおける『007 スペクター』のレーティングは、12歳未満の観覧に保護者の助言・指導が必要なPG12指定だという。

 一方、配給元の米映画製作大手ソニー・ピクチャーズエンタテインメント(Sony Pictures Entertainment)もAFPの取材に対し、『007 スペクター』が検閲の手が入ったことを認めた。キスシーン2か所の数秒ずつと、ののしり言葉2つが削除されたという。(c)AFP