強風や石畳、横降りの雨などさまざまな障壁を乗り越えなければならなかった2015年大会に比べ、2016年のコースは、スプリンターにも魅力的なものになっている。

 開幕ステージがスプリントゴールになることはほぼ間違いなく、第3、第4ステージでも同様の展開が予想される。

 しかし、サン・ロー(Saint-Lo)からシェルブール(Cherbourg)で行われる第2ステージは、ラスト3キロに急坂が設定されており、世界選手権大会(2015 UCI Road World Championships)王者のペーター・サガン(Peter Sagan、スロバキア)や、2013年のリエージュ~バストーニュ~リエージュ(99th Liege-Bastogne-Liege)覇者ダニエル・マーティン(Daniel Martin、アイルランド)のようなパンチャーに有利になるとみられる。

 第5ステージは、中央高地(Massif Central)での戦いになるものの、ル・リオラン(Le Lioran)に向けての終盤はダウンヒルがメーンになる。

 第7ステージで選手たちはピレネー山脈(Pyrenees)に突入。ツールマレー峠(Col du Tourmalet)や、アンドラ・アルカリス(Andorre Arcalis)を越えると、第10ステージでは、標高2000メートル超えのプエルト・デ・エンバリラ(Port d'Envalira)で、レースの最高地点に到達する。

 山頂ゴールは今年より1つ少ない4区間となっているものの、厳しい上りの後には、短距離で技術が要求される下りが待ち受けるなど、トリッキーなステージも多い。

 プリュドム氏は、「ツールはいつだってクライマーのためのもの」と主張すると、「モンブランでの3日間は、素晴らしいものになるでしょう」とコメントした。

 個人タイムトライアルは2区間で設定され、1つめは37キロ、2つめは17キロのうち15キロが上りという過酷な山岳TTとなる。(c)AFP/Barnaby CHESTERMAN