また、マイアミやルイジアナ(Louisiana)州ニューオーリンズなどは、すでに限界を超えている。ストラウス氏は「我々の分析では、多くの都市の未来は、どの炭素排出シナリオを選ぶかによって左右されるが、一部の都市はすでに選択肢が失われているように思える」と説明した。例えば、マイアミは海抜が低い上、基盤が多孔質石灰岩であるため、護岸や堤防は役に立たないという。

 食文化とジャズ音楽で人々から愛されている歴史ある都市ニューオーリンズも、すでに水没が始まっている。ニューヨーク(New York)も水没の危機にさらされており、最悪のシナリオの下では、2085年までに人が住めなくなる恐れがあるという。

 ただし、2050年時点での炭素排出量を、1950年の観測値に近い水準にまで削減するなど強力な措置をとって炭素排出を極端に削減し、再生可能エネルギーへの移行を進めれば、米国の象徴的な沿岸地域に暮らす数百万の人々を救える可能性があるという。そうした急進的シナリオは、一部大国の現在の目標よりも、はるかに早期に現実化しなければならないと、ストラウス氏は述べた。

 米都市に対する海面上昇の影響を予測するツールは、クライメート・セントラル「http://choices.climatecentral.org」で公開されている。ストラウス氏によれば、来月には全世界版の公開も予定している。(c)AFP