【10月13日 AFP】交際相手の女性を射殺して禁錮5年の判決を受けた両足義足のランナー、オスカー・ピストリウス(Oscar Pistorius)受刑者の元自宅を借りている男性2人が、地元テレビの取材班に対して、殺害現場となった浴室を案内しながら、この家がパーティー会場として使えそうだなどと発言していたことが、このほど明らかになった。

 問題となっている男性2人の発言は、ピストリウス受刑者による2013年のリーバ・スティンカンプ(Reeva Steenkamp)さん殺害の現場となった自宅に地元テレビの取材班を招き入れ案内しているときのものだ。世界的に有名なパラリンピック競技の選手である同受刑者は、裁判費用をまかなうために自宅を売却している。

 取材班が撮影した映像には、缶ビールを手にしながら、「ここは人をもてなすための家だ。オスカーはその目的で作った(に違いない)。かわいい女の子たちは遊びに来て」などと話す様子が捉えられていた。

 動画は12日、インターネット上で瞬く間に広がった。これを受けて男性の一人は、自分たちはビジネスパートナーであり、映像は地元のニュース局「Netwerk24」が撮影したとコメント。また、地方紙Rekordに対しては、「彼らは、われわれのビジネスを取材するために来た。(その時は)僕らを撮影していないと言われたので、リラックスして自身の意見を述べただけだ」と釈明している。

 2013年の事件をめぐっては、スティンカンプさんを侵入者と間違えて発砲したとピストリウス受刑者は主張。英米法でいう故殺(予謀なく行われた不法な殺人)と同等の過失致死罪で有罪判決を受けた。

 このたび公開された動画では、2人のうちの1人の男性が「彼らはけんかになり、彼が彼女を追いかけたので、彼女は浴室に逃げ込んで鍵をかけた。彼女が誰かに電話をかけると言い、彼が彼女に発砲した。これが真実だ」と、事件現場となった浴室のドアにもたれかかりながら自説を語っている。

 このたびの騒動を受け、News24のウェブサイトには、誤ったメッセージが発信されたことを謝罪する男性のメッセージが掲載された。(c)AFP