【10月5日 AFP】2016年米大統領選の共和党予備選候補ドナルド・トランプ(Donald Trump)氏は、4日放映された米テレビABCの報道番組「ジス・ウィーク(This Week)」のインタビューで、米国で銃乱射事件が相次いでいるのは銃規制問題とは「無関係」だと述べ、こうした悲劇は避けられない人生の現実にすぎないとの考えを示した。

 1日にオレゴン(Oregon)州のコミュニティー・カレッジで9人が死亡した銃乱射事件を受けてのコメント。トランプ氏は「何をしても問題はつきまとう。それが世の常だ」と前置きし、銃をめぐる犯罪に限らず「どれほど厳しい規制を設けても、抜け穴をすり抜ける人間は必ず出てくる」と語った。

 番組では繰り返し、銃乱射事件の解決方法についてトランプ氏の見解を尋ねたが、同氏は回答を拒否。暴力は避けられないものであり「銃規制はそれとは無関係だ」「問題は銃ではなく、精神疾患にある」と述べた。その上で、精神疾患対策を改善しても失敗するだろうと示唆し「結局は、また問題が起こる。不運なことだが」と付け加えた。

 銃規制をめぐっては、同じく共和党の予備選候補ジェブ・ブッシュ(Jeb Bush)元フロリダ(Florida)州知事もオレゴン州の事件の後、「ほら見なさい、また事件が起きた」と述べ、規制強化は必ずしも正しいとは限らないとの見解を表明している。

 銃乱射事件の記録ウェブサイト「マスシューティングトラッカー(Mass Shooting Tracker)によると、米国では今年に入り4人以上が撃たれた発砲事件が297件起きている。(c)AFP