【9月30日 AFP】来季からフォーミュラワン(F1、F1世界選手権)に参戦するハース(Haas)が、ロマン・グロージャン(Romain Grosjean)をドライバーに起用することになった。

 米国に拠点を置くF1コンストラクターが誕生するのは30年ぶり。通算78回の出走で10回の表彰台入りを果たしている29歳のグロージャンは、財政難に陥るロータス(Lotus F1 Team)を今シーズン限りで離れることを発表した。

「向こうにいる方が楽だっただろう。でも、僕はレースで勝ちたいし、年間優勝もしてみたい。それを達成するために、重要な一歩を踏み出した」

 今季の第11戦ベルギーGP(Belguim Grand Prix 2015)で約2年ぶりの表彰台入りを果たしたグロージャンだが、2012年と2013年には2位フィニッシュも経験している。

 チームの創設者でもあるジーン・ハース(Gene Haas)会長は、「チームにこんなに経験豊富なドライバーが来てくれたことに、少し驚いている。きっと、彼も自分が思っている以上に努力することになるだろう」とコメントした。

「ロマンの成熟したキャリアが、このチームを前進させてくれるだろう。彼は才能もあるし、まだ若い。大きな支えになってくれることを確信している」

 ハース加入が正式に発表がされた後、グロージャンはツイッター(Twitter)で「2016年からハースの一員として出走できることを本当にうれしく、誇りに思う。最高でわくわくするような、新たなチャレンジだ。自分の将来について決断するのは、簡単なことではない。家族や友達のサポートに感謝したい。自分の決断に納得しているよ!」と喜びを語った。

「最後に、(ロータスの本拠地がある)エンストーン(Enstone)に愛を送りたい。とても強く、団結したチームから出走できたことは、名誉なことだった。忘れられないたくさんの思い出がある」

 またグロージャンは、ギュンター・シュタイナー(Guenther Steiner)チーム代表と言葉を交わし、ハースのプランに感銘を受けたと話している。

「ジーン・ハースと、ハースのメンバーが構築しているものに感銘を受けた。その一員になれることを、本当に誇りに思う」

「F1の競争力はものすごいし、成功するには新しいやり方を見つけるしかない。このチームはF1にまったく新しいアプローチで向かっている。それが強みなんだ。僕はこのやり方を信じるし、チームも僕を信頼してくれている」

 グロージャンがハースから初出走するのは、来年3月のバルセロナ合同テストということになりそうだ。(c)AFP