【9月16日 AFP】デンマークの有名レストラン「ノーマ(Noma)」が、2016年末までに閉店し、2017年に都市農園として再オープンすることが明らかになった。

 オーナーシェフのレネ・レゼッピ(Rene Redzepi)氏は、米紙ニューヨーク・タイムズ(New York Times)に対し「この位の陣容のレストランが、自前の農園を持つことは理にかなっている」と語った。

 仏ミシュラン(Michelin)ガイドで2つ星を獲得している「ノーマ」は、英飲食店業界誌「レストラン(Restaurant)」が選ぶ「世界のレストラン・ベスト50(World's 50 Best Restaurants)」でも2010年以降4回、最優秀賞レストランに選ばれている。

 レゼッピ氏は今年に入り、皿洗いから総支配人までスタッフ全員を引き連れ、東京に期間限定の出張レストランとして「ノーマ」を出店した。来年1月にはオーストラリア・シドニー(Sydney)でも10週間限定で同様の出店を計画している。「ノーマ」の人気はいまだに予約が不可能なほどだが、「進歩」するために閉店と新たな一歩が必要だと同氏はいう。

 閉店後は、デンマークの首都コペンハーゲン(Copenhagen)中心部にあるヒッピーたちの自治地区、クリスティアニア(Christiania)近くに放置されている倉庫に移転し、都市農園として再開する予定だ。この新農園は屋上に温室を設け、隣接するアスファルト地面を畑に変えるという。農園の一部は水に浮かぶ計画だ。

 併設されるレストランではこれまでの定番メニューを離れ、秋にはさまざまなジビエ(野生鳥獣の肉)、冬には海産物、春と夏には完全なベジタリアン・メニューなど、旬をいっそう反映した料理を提供していくという。(c)AFP