【9月9日 AFP】トルコ軍の地上部隊は8日、クルド人武装組織「クルド労働者党(Kurdistan Workers' PartyPKK)」の戦闘員らを追跡するため、イラク北部に越境した。ここ数日PKKは激しい攻撃を展開しており、数十年間続いてきたトルコ政府との衝突は激化の一途をたどっている。

 トルコ政府筋がAFPに明かしたところによると、トルコ空軍は同日、イラク北部に潜伏するPKKに対する空爆を実施。さらに特殊地上部隊もイラク領内に入った。軍によるイラクへの越境は異例。同政府筋は、「テロリストの逃亡阻止を目的とした短期的な措置」としているが、越境作戦の開始時刻や終了予定時刻については明らかにしなかった。

 トルコの通信社ドーガン(Dogan)は、戦闘機の後援を受けたトルコ軍の特殊部隊2班が、二手に分かれた40人ほどのPKK戦闘員らを追跡していると伝えた。

 8日にはこれに先立ち、トルコ東部でPKKの攻撃により警察官13人が死亡する事件が発生。またその2日前の6日には、南東部ハッカリ(Hakkari)県のダグリカ(Daglica)村の道路脇2か所に爆弾が仕掛けられ、兵士16人が死亡する事件が発生している。(c)AFP/Fulya OZERKAN, Stuart WILLIAMS in Istanbul