【8月14日 AFP】ドイツ国防省は13日、イラク北部でイスラム過激派組織「イスラム国(Islamic StateIS)」との戦闘を続けているクルド人部隊が、化学兵器による攻撃を受けたと報告したことを明らかにした。

 ドイツは昨年9月から武器供与や戦闘員の訓練などで、クルド人自治区の治安部隊ペシュメルガ(Peshmerga)を支援している。独国防省報道官はAFPに、ペシュメルガに対する「化学兵器攻撃があったことを示す情報」があり、クルド人戦闘員の多くが「呼吸器炎症」を起こしていると語った。

 また、ペシュメルガ幹部は匿名でAFPの取材に応じ、クルド人自治区の中心都市アルビル(Arbil)近郊のマフムル(Makhmur)で11日午後、塩素が詰められたカチューシャ(Katyusha)ロケット弾による攻撃を受け、数十人が負傷したと語った。

 ISについては、これまでもイラクのクルド人部隊に対し塩素ガス攻撃を行った疑いが浮上している。イラクのクルド自治政府は3月、ISによる1月23日の自動車攻撃で塩素ガスが用いられた証拠があると発表していた。(c)AFP