【8月5日 AFP】韓国の故・金大中(Kim Dae-Jung)元大統領の妻、李姫鎬(イ・ヒホ、Lee Hee-Ho)夫人が5日、北朝鮮訪問を開始した。南北協力への努力を阻んでいる緊張を緩和する一助にと期待がかかる。

 李夫人の北朝鮮訪問の日程は5~8日。表向きには人道支援的な訪問とされているが、今回の訪問を直接承認した金正恩(キム・ジョンウン、Kim Jong-Un)第1書記と面会するのではないかとの憶測を呼んでいる。

 李夫人の広報担当者は韓国の首都ソウル(Seoul)の空港で「この旅によってさらなる対話、交流、協力のための窓が開かれることを願っている。過去70年の民族分断の傷と痛みを癒やすことができるようにという願いをもって平壌(Pyongyang)へ行く」との李夫人の言葉を伝えた。

 一方、韓国政府は李夫人の訪問は私的なもので、政府からのメッセージは一切携えていないと強調している。訪問団には現職の韓国政府高官は一人も含まれていない。しかし一部の評論家らは、金正恩書記が直に承認した今回の訪問で、少なくとも非政治的分野での対話の窓口は開かれるかもしれないとみている。(c)AFP