■米国の情勢も影響

 リュ弁護士は、韓国における米国の社会的、文化的、政治的影響力を考えれば、同性婚を認めた6月の米最高裁の判決は重大な転機となったと考えている。

 皮肉にも最も親米派の韓国人は、同性愛者の権利に最も強く反対するキリスト教団体などと同様、韓国社会の保守層でもある。駐韓米大使のマーク・リッパート(Mark Lippert)氏が3月にソウルで刃物を持った男に襲撃された際、大使の無事を祈る集会を催した団体の一部には、6月のゲイ・プライド・パレードに大使が出席し、支持を表明したことに失望していた。

 リュ弁護士は「米最高裁の判決は私たちにとって絶好のタイミングだが、この裁判は婚姻の権利に関わることだけではない。韓国のLGBT(レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダー)の人々は、法の中でも社会の中でも差別されている。この話を韓国の世間一般と共有したい、それが目標だ」と語った。(c)AFP/Giles HEWITT