【7月22日 AFP】21日に発表された今年のMTVビデオ・ミュージック・アワード(MTV Video Music AwardsVMA)のノミネートをめぐり、米ラップ歌手のニッキー・ミナージュ(Nicki Minaj)が、自分が最高賞にノミネートされなかったのは黒人女性だからだとにおわせる発言をツイッター(Twitter)に投稿し、最多ノミネートを果たした米歌手テイラー・スウィフト(Taylor Swift)との論戦に発展した。

 スウィフトはベストセラー・アルバム「1989」からの2曲の大ヒットにより、最高賞「ビデオ・オブ・ザ・イヤー」を含む9部門にノミネートされた。ヒップホップ界きっての人気女性歌手のミナージュは自身の曲「アナコンダ(Anaconda)」で、「最優秀女性ビデオ」部門と「最優秀ヒップホップ」部門など3部門にノミネートされたが、「ビデオ・オブ・ザ・イヤー」にはノミネートされなかった。

「アナコンダ」のビデオは、全編に激しく腰を振って踊る「トゥワーク」があふれ、ビデオ中のミナージュの格好はハロウィーン(Halloween)のコスチュームで大流行となった。さらに「アナコンダ」はビデオ公開初日の再生回数記録を更新したが、これをさらに更新したのが、スウィフトの「バッド・ブラッド(Bad Blood)」だった。

 ミナージュはVMAの選考を批判し、ツイッターに「『他の』女の子たちのビデオが、記録を破ったり、カルチャーにインパクトを与えたりすれば、ノミネートされるのにね」「すごくスリムな女性をたたえるビデオなら、ビデオ・オブ・ザ・イヤーにノミネートされるのよ」「黒人女性はポップカルチャーにこんなに影響を与えているのに、それが評価されることなんてめったにない」と投稿した。

 ミナージュの投稿に対し、「フェミニスト」を自負するスウィフトは、自分の「バッド・ブラッド」がビデオ・オブ・ザ・イヤーを受賞したら、ステージで一緒に歌ってほしいとミナージュを誘い、「あなたのことが大好きだし、応援している。女性同士での争いを仕掛けるなんて、あなたらしくない。たぶん、あなたの分(のノミネート)は、男たちがかっさらっていったのよ」とツイートした。

 この投稿にミナージュは困惑した様子で、スウィフトに対し、アフリカ系米国人女性のイメージについての考えをはっきりと語るべきだと迫った。(c)AFP/Shaun TANDON