■ポートも被害に

 チームスカイのリッチー・ポート(Richie Porte、オーストラリア)は同日、リーダーのフルームが優勝した14日の山岳ステージで、何者かに殴られたことを明かしていた。

 ポートはテレグラフ・サイクリング・ポッドキャスト(Telegraph Cycling Podcast)に対し、「最後の3キロで(パンチを)受けた。強烈なパンチだった」と話した。

「2年前のラルプ・デュエズ(L'Alpe-d'Huez)でも同じような雰囲気だった」

「こういう行いが横行するのは、恥ずかしいことだ」

 不愉快な目に遭ったフルームだが、総合首位のイエロージャージを堅持している。

 平均勾配10.1%の3キロの山道は、残り1.5キロで頂点を迎え、モビスター・チーム(Movistar Team)のナイロ・キンタナ(Nairo Quintana、コロンビア)をはじめとする数選手がフルームにアタックを試みた。

 それでも、2013年大会(2013 Tour de France)の覇者はしっかりと追い続け、最後はライバルとのタイム差まで広げた。

 キンタナの加速に食らいつき、最後のスプリントで1秒先にゴールしたフルームだが、すでに19選手がゴールしており、ステージ20位となった。

 キンタナは、3分10秒差の総合2位に浮上し、BMCレーシングチーム(BMC Racing Team)のティジェイ・ヴァン・ガーデレン(Tejay Van Garderen、米国)は、40秒を失って3分32秒差の3位に後退した。

 モビスター・チームのアレハンドロ・バルベルデ(Alejandro Valverde、スペイン)は、4秒を失って4分2秒差の4位に、ティンコフ・サクソ(Tinkoff-Saxo)のアルベルト・コンタドール(Alberto Contador、スペイン)は、19秒を失って4分23秒差の5位となっている。