【7月17日 AFP】バラク・オバマ(Barack Obama)米大統領は16日、米オクラホマ(Oklahoma)州エルレノ(El Reno)にある連邦刑務所を視察した。現職の米大統領が連邦刑務所を訪れたのは初めて。オバマ大統領は、受刑者であふれ巨額の費用がかかっているとされる刑務所制度の改革を推進している。

 オバマ大統領が訪れたのは、エルレノ連邦矯正施設(El Reno Federal Correctional Institution)の「B」ブロック。薬物関連の罪で服役中の受刑者6人と面会した。

 米国の人口は世界の人口の5%にも満たないにもかかわらず、世界全体の受刑者のうちほぼ4分の1が米国内の刑務所に収容されている。

 オバマ氏は、刑務所での収監者の削減、独房使用の制限、最低服役期間の撤廃を実現したい考え。今回の視察では、「非暴力犯罪に20~30年の禁錮刑や終身刑を科すことが、これらの問題を解決していく上で最善の措置なのかどうか検討していかければならない」と述べた。

 同大統領は先に、今年中に「意味のある刑事司法制度改革」を目指す意向を示していた。同国の刑務所予算は年間800億ドル(約10兆円)に上り、司法省歳出の3分の1を占めている。(c)AFP