【6月11日 AFP】米ニューヨーク(New York)州の厳重な警備体制が敷かれた刑務所で6日、殺人罪で服役中だった受刑者2人が脱獄した事件は、全米最高レベルの警備体制を誇る刑務所からの脱獄に成功した数少ない事例の一つとなった。以下に、これまでの有名な脱獄事件を紹介する。

■サットンが繰り返した型破りな脱出劇

 腕利きの銀行強盗ウィリー・サットン(Willie Sutton)は、その長い犯罪歴の間、幾度か収監されては、脱獄を繰り返した。

 1932年、サットンは高さ6メートルの塀を越えて刑務所から脱走。1945年にはペンシルベニア(Pennsylvania)州の刑務所で、10人余りの受刑者と共に、深さ5メートル、長さ30メートルのトンネルを掘って脱走した。

 1947年には、他の受刑者たちと一緒に看守の制服を着て脱走に成功。当局は1952年までサットンを逮捕することはできなかった。

■謎に包まれたアルカトラズ脱獄事件、1962年

 サンフランシスコ(San Francisco)湾にある「監獄島」、アルカトラズ(Alcatraz)刑務所では、これまでに脱出を試みた数人が死に至っているが、未解決のままとなっている脱獄事件が1件ある。この事件では、受刑者3人が手作りのいかだに乗って脱出し、いまだ発見されていない。

 翌年1963年に閉鎖された同刑務所は、現在では人気観光地となっている。また、62年の脱獄事件をヒントにした映画が数本制作され、うち1本ではクリント・イーストウッド(Clint Eastwood)が主演した。こうした作品では、脱走者たちは陸地にたどり着く設定になっているが、実際にはサンフランシスコ湾の荒波にのまれ溺れた可能性が高い。

■バージニア州の死刑囚脱走事件、1984年

 バージニア(Virginia)州の刑務所で、手薄な警備に気づいた死刑囚6人が脱獄。その際、テレビを使ってつくられた偽の爆弾が使われた。

 脱走犯たちは全員が最終的に身柄を拘束され処刑されたが、ペンシルベニア大学(University of Pennsylvania)政治学部のマリー・ゴットショーク(Marie Gottschalk)氏は、この事件が「死刑囚を独房に収監するという、1990年以降増加を続ける慣行が正当化」される一因となったと指摘している。