【7月16日 AFP】バラク・オバマ(Barack Obama)米大統領は15日、イランの核開発を制限する歴史的合意を批判の波から弁護する一方で、イランとの間には「顕著な相違」が残るだろうと述べた。

 オバマ大統領は記者団に、「イランのテロ支援と、代理を使っての中東の一部を不安定化する策動」を挙げ、「イランは未だわれわれの利益と価値に対し、挑戦をもたらしている」と述べた。

 14日に達した合意は、米国、欧州連合(EU)、イランおよび北大西洋条約機構(NATO)からは、中東のイスラム教シーア(Shiite)派大国イランと西側との数十年の流血を終わらせるものとの期待で歓迎されているが、イランと敵対するイスラエルは「歴史的誤り」とのレッテルを張っている。

 オバマ大統領は、「この合意により、イランの核開発へのあらゆる道を遮断する」と述べ、「イランの核開発は今後長らく厳格な制限下に置かれる。この合意がなければ、核開発への道は開かれたままになる」と語った。

 また、イスラエルが対イランの安全保障に関し、正当な懸念を持つことに理解を示しつつも、イスラエルを含め、誰もこの合意よりも良い代案を出してはおらず、しかも「もしイランが核兵器を得たら、あらゆる脅威はいっそう高まる」と強調した。(c)AFP