HIV新規感染、2000年比で35%減 国連、さらなる投資呼びかけ
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【7月14日 AFP】国連合同エイズ計画(UNAIDS)は14日、AIDS(エイズ、後天性免疫不全症候群)の原因となるHIV(ヒト免疫不全ウイルス)の2014年の新規感染者数が2000年比で35%減少したとの報告書を発表した。一方で、AIDSをさらに後退させるために世界は投資を大幅に増やし、治療を受けられる機会を拡大する必要があると呼び掛けている。
UNAIDSによると、HIVを抑制する抗レトロウイルス薬が1996年に登場したことにより、HIV/AIDS対策には大きな進歩がみられた。抗レトロウイルス薬にはHIVの治癒効果はないが、体内のHIV量を抑えることで他人への感染力を弱める効果がある。2000年と2014年を比較すると、HIVへの新規感染者は世界で310万人から200万人へと減っており、うち83か国では大幅に減少しているか、変化が少ない。
しかし、AIDS対策関連の支出は横ばいであることから、UNAIDSでは2020年までに年間320億ドル(約3兆9500億円)をAIDS対策に支出することや、抗レトロウイルス薬の効率的な分配を通じ、2030年までのHIV根絶を目指すことを呼び掛けている。(c)AFP