【7月11日 AFP】大型の台風9号(アジア名:チャンホン、Chan-hom)は11日、沖縄と台湾の間の海上を通過し、中国東部の上海(Shanghai)に向かって北西へ進んでおり、周辺地域では86万5000人以上に避難勧告が出された。

 中国中央気象台(National Meterological CentreNMC)は、台風9号は、1949年以来、上海の南に位置する同国浙江省(Zhenjiang province)を直撃する最大の台風になると予測している。

 台風9号の影響で、今週初めにはフィリピンで5人が死亡している。また日本国内でも負傷者が出るなどした他、10日には台湾で樹木が倒れ4人が負傷している。

 中央気象台によると、11日早朝現在、台風9号は浙江省の南西235キロの海上にあり、速度を速め中国本土に向かっている。このままの進路をとると、最大瞬間風速58メートルの風を伴って経済の中心地である上海の南部に上陸後、同市の東側を通過すると予想されている。
中国国営新華社(Xinhua)通信によると、上海では10日、台風警報が発令された。

 新華社通信はまた、浙江省の気象当局の発表として、同州では多数の住民が避難した他、沖合の波が10メートルに達したことで、約3万隻の漁船が港に帰還したと報じた。

 台風9号に続き、11日には台風11号(アジア名:ナンカー、Nangka)が勢力を強めており、今後数日で沖縄地方の南の海上に向かって進むと予測されている。(c)AFP