【7月2日 AFP】米シンクタンクの戦略国際問題研究所(Center for Strategic and International StudiesCSIS)は、中国が南シナ海(South China Sea)の南沙諸島(英語名:スプラトリー諸島、Spratly Islands)に建設中の3000メートル級の滑走路について「ほぼ完成している」との分析を明らかにした。

 CSISはウェブサイトで、先月28日に撮影した人工衛星写真から、係争水域にある南沙諸島の永暑礁(Yongshu、英語名:ファイアリークロス礁、Fiery Cross Reef)に建設されている滑走路に舗装やマーキングが施され、駐機場や誘導路が整備されている様子が確認できると指摘している。

 また、永暑礁の中央にあった池も埋め立てられたほか、仮桟橋9つを備えた港が一部完成しているという。

 さらに、ヘリポート2つと最大10基の衛星アンテナ、レーダー塔とみられる施設1つも確認でき、周辺を歩いている人影も見られるとしている。人工島の面積は現在2.74平方キロに及んでいるという。

 CSISによると、中国は現在7か所の岩礁で計12.8平方キロに及ぶ埋め立てを進めており、そのうちの一つジョンソン南礁(Johnson South Reef、フィリピン名・マビニ礁、Mabini Reef、中国名・赤瓜礁)には桟橋2つ、ヘリポート2つ、最大3基の衛星アンテナを備えた小型の港が造られているという。(c)AFP