■解決策の模索が責務

 決勝レースの結果を受け、レーシングディレクターを務めるエリック・ブーリエ(Eric Boullier)氏は事態の収拾に努め、ホンダを非難するよりも、一緒に解決策を探ることがマクラーレンの責務であると語った。 

 ブーリエ氏は、「彼らは耳を傾けている」とすると、「われわれは毎日話し合いをしているし、世間を騒がせるようなことはしたくない。進化を加速させる方法はあるし、その方向で進んでいくべきだ」と続けた。

「もちろん、相手を非難することは簡単だが、パートナーとして協力していく必要がある。われわれは、再起を早めるために彼らを支えていくだけだ」

「公平にみても、ホンダがF1参入を決めたのは2年前という中で、この世界で勝つことは容易ではない。とにかく、勝利に向けてエンジンを正しく装備していく必要がある」

「ライバルに追いつくためには、基本的にもっとプログラムのリソースを増やしていかなければならない。それを短期間でやり遂げるためには、もっと経験豊富なリソースが必要だ」

「われわれの本拠地には、ソフトウエアやITなんかがそろっている。また経験値も高い。だから、マクラーレンはこの分野においてホンダに支援を申し出て、リソースシフトの手助けをすることが可能だ」

 ブーリエ氏はさらに、「ホンダにとって重要なのは復活だ。新参者だから、今は恥ずかしくも何ともないかもしれないが、どれだけ早く復活できるかが問題なんだ」と続けた。

「責任を問わないのは難しい。経営陣の努力が必要だ。われわれは、ルノーとレッドブルのようにメディアの前で争いたくない。そんなことは無意味だ」

(c)AFP/Tim Collings