■シャビよりもバラエティー豊かなピルロの選手生活

 ピルロのキャリアは、シャビに比べればわずかに実績が足りないものの、36歳になる現在まで、イタリア・セリエAを中心にかなり起伏の激しい選手生活を送ってきた。

 現在はセリエBを戦うブレシア(Brescia Calcio)所属時代に、カルロ・マッツォーネ(Carlo Mazzone)監督に才能を見い出され、ピルロは中盤の底でのプレーするようになった。

 インテル(Inter Milan)では不遇の3シーズンを過ごしたものの、ブレシアなどを経て移籍したACミランでは、カルロ・アンチェロッティ(Carlo Ancelotti)監督の下で先発のポジションを確保し、同時に神業じみたプレースキックの技術も開花した。

 ピルロはミランで2004年と2011年にリーグ優勝を果たし、2003年と2007年にはチャンピオンズリーグ制覇を経験した。その一方で2005年には、イスタンブール(Istanbul)で行われたチャンピオンズリーグ決勝で、リバプール(Liverpool FC)に前半3-0から敗れるという挫折も味わっている。

 ミランでの最終シーズンは、現在ユベントスを率いるマッシミリアーノ・アレグリ(Massimiliano Allegri)監督の下で、先発出場がわずか17試合に減少したため、シーズン終了後に双方合意の下、自由契約になった。しかし、ミランはその後、この決断を大いに悔やむことになる。

 ユベントスの守護神ジャンルイジ・ブッフォン(Gianluigi Buffon)は、「アンドレアからユベントスに加入すると打ち明けられたとき、僕は頭の中で真っ先に、『神様は本当にいるんだ』と思ったよ」と語っている。

「移籍金ゼロだったのはもちろん、彼ほどの実力を持った選手を獲得できるなんて、僕にとっては世紀の契約だった!」

 ピルロが加入した2011年夏以降、ユベントスが国内ではほぼ無敵の快進撃を続けているのは、おそらく偶然ではない。

 ピルロはユベントスでリーグ4連覇を成し遂げている。最初の3回はアントニオ・コンテ(Antonio Conte)前監督の下で、そして今季は、4年前に自身がミランを去る一因にもなったアレグリ監督の下で、チームを優勝に導いた。

 ユベントスでチリ代表のアルトゥーロ・ビダル(Arturo Vidal)、クラウディオ・マルキジオ(Claudio Marchisio)らと一緒に中盤を形成したピルロは、加入1年目にネットを揺らした数は3回しかなかったものの、真の価値はそのほかの成績に表れていた。

 2011-12シーズンのピルロは、リーグ最多となる13アシストを記録すると、計2643本を通したパスの成功率は87パーセントを記録した。このシーズンに、これよりも多くのパスを通した選手は、世界中にシャビしかいない。

 ピルロは1日、シャビについて、「彼はチャンピオンだ」と話している。

「何度か対戦する機会があった。ピッチの外では素晴らしい人物で、ピッチの上では偉大なチャンピオンだよ」

(c)AFP/Justin DAVIS