【5月11日 AFP】南仏のリゾート地ニース(Nice)で9日、勤務する会社の董事長に招待された主に中国人の従業員6400人が観光に訪れ、VIP並みの歓迎を受けた。フランスを団体旅行で訪れたグループの人数としては過去最多という。

 高級デパート「ギャラリーラファイエット(Galeries Lafayette)」では同日午前、団体で訪れた観光客らがゆっくりと商品を見て回ったり、支払いの列に並んだりできるようにするため、施設全体が貸し切りとなった。

 同団体のうち5400人は、84の旅客機に分乗して5日に中国からフランスに到着。デパートでの買い物の後は、市内の芸術文化センター「パレ・ニカイア(Palais Nikaia)」でキャバレーショー「ムーランルージュ(Moulin Rouge)」を観劇した。

 同団体旅行の参加者は全て、中国の複合企業ティエンズ(Tiens)の従業員で、この旅行はいわば社員旅行だ。同社は今年、会社創立20年を迎える。

 フランス観光開発機構「アトゥー・フランス(Atout France)」のクリスチャン・マンテル(Christian Mantel)氏によると、5~13日までの滞在に1300万ユーロ(約17億円)の費用をかけている同団体の要望に応えるため、各観光当局は最大限努力しているという。

 同団体は、ニースへと向かう前に、パリ(Paris)の有名なルーブル(Louvre)美術館を貸し切りで訪れている。

 ティエンズ社の旅行には、中国人の他、ロシア人やケニア人の従業員も参加しているという。

 一行は8日、ニースにある海沿いの遊歩道、プロムナード・デ・ザングレ(Promenade des Anglais)に人文字で、「Tiens' dream is Nice in the Cote d'Azur(コート・ダジュールのニースはティエンズの夢)」というメッセージを人文字で形成し、上空から読み取れる人文字として世界最長の記録も達成している。(c)AFP/Anne CHAON