【4月13日 AFP】12日に行われた自転車ロードレースのクラシックレース、第113回パリ~ルーベ(113rd Paris Roubaix)のレース中に踏切の遮断機が閉まり、あわや事故という場面があった。

 問題の現場では、高速鉄道TGVが通過する直前にオートバイ警官が踏切の通過をコントロールし、残りのプロトンを制止していた。

 石畳のコースが点在し、「北の地獄」と呼ばれるレースのゴールから87キロメートル付近では、プロトンが通過する際にベルギー拠点とするロット・ソウダル(Lotto Soudal)の選手の一人が下りてきた遮断機で負傷した。

 警官がプロトンを制止するまでに、数人の選手が規則に違反して列車が通過する直前の踏切を渡ったとされている。

 列車が通り過ぎると、プロトンは通常通りにレースを続けたが、先に通過した選手たちは、大会運営側からの指示でペースを落とし、遅れていた選手を待つことになった。

 大会関係者は、「先頭を走る選手が、万全を期して安全に制止することは不可能だ」と述べた。

「遮断機が閉まり始めたとき、プロトンは10メートルの距離にいた」

「一時的にレースをニュートラル状態にして、制止した選手が不利にならないように配慮した。われわれは規則の精神を順守した」

「理論上、遮断機を通過した選手については、レース失格となる」

「今回、特定に至らなかった選手については、不公平なレースとなる」

 ファビアン・カンチェラーラ(Fabian Cancellara、スイス)が優勝した2006年大会では、遮断機が下りてきたあとに踏切を通過したとして、3人の選手が失格となっている。(c)AFP