【4月5日 AFP】キューバのフィデル・カストロ(Fidel Castro)前国家評議会議長(88)が、14か月ぶりに公の場に姿を見せた。共産党機関紙グランマ(Granma)が4日伝えた。

 同紙によると、カストロ氏は3月30日に首都ハバナ(Havana)市内で、招請を受けてキューバを訪問したベネズエラの代表団と面会した。同紙ウェブサイトには、バスかワゴン車の車内で座席に座っているカストロ氏が、車窓から手を差し入れた代表団メンバーらと握手している写真4枚が掲載された。

 カストロ氏は2006年の療養入り以来、公にはほとんど姿を見せていない。前回姿を現したのは昨年1月8日に知人の画家のためアートギャラリーのオープニングイベントに出席した時で、国営メディアの報道では見られない衰弱した様子が明らかになった。

 今回グランマは、カストロ氏が元気な様子でベネズエラ代表団の一人一人にあいさつし、代表団は「カストロ氏の頭脳が明晰(めいせき)で、ベネズエラ情勢を細かく把握している点に感銘を受けた」と伝えている。(c)AFP