【3月25日 AFP】韓国水泳連盟のイ・ギフン(Kee-Heung Lee)会長は25日、ドーピング違反を犯した朴泰桓(Tae-Hwan Park、パク・テファン)が競技に復帰できるかどうかを議論する前に、謝罪が必要だとコメントした。

 国際水泳連盟(FINA)は23日、朴に18か月の出場停止処分を言い渡しており、来年のリオデジャネイロ五輪に出場できるかどうか、国内で意見が飛び交っていた。

 FINAによる処分は2016年3月に明けるものの、大韓体育会(KOC)が昨年制定した新たな規則では、ドーピング違反で出場停止処分となった選手は、同処分が明けてから3年間、例外なく代表チームから除名されることになっている。

 KOCの職員は、委員会としては立場を明確にしていないことを強調し、朴のケースについて「常に柔軟に対応する余地はある」と語っていた。

 しかし水泳連盟のイ会長は、韓国の国民的英雄である朴の扱いをどうするかは、正式な謝罪を受けて初めて議論されるとしている。

 スイスでFINAの聴聞会に出席したイ会長は、帰国後、報道陣に対し「何よりもまず、朴泰桓は迷惑をかけた人々に謝罪し、許しを請うべきだ。そして時間をかけて反省しなければいけない」と語った。

 朴の代理人は24日、朴に代わって簡潔な謝罪コメントを出している。

 25日発行の朝鮮日報(Chosun Ilbo)は、韓国に初めて競泳の五輪メダルをもたらした朴の命運を、国中が憂えていると報じた。

「朴の選手生命を絶ってしまうのはどうか。一方で、都合が良いからといってリオ五輪に出場させれば、国外からの信用は失われるだろう」

(c)AFP