【3月23日 AFP】アフガニスタンの首都カブール(Kabul)で22日、イスラム教の聖典コーラン(Koran)の写しを焼いたとして群衆に撲殺された女性(27)の葬儀に数百人の女性が参加し、葬列では女性たちがひつぎをかつぐなど、男性支配社会の同国では異例の行動で強い抗議の意を示した。

 事件はカブール中心部で19日、コーランを燃やしたと疑われた女性が群衆から集団リンチを受けて殺害され、遺体に火を付けられたもの。暴行は数人の警察官が見ている前で行われ、アフガニスタン内外で大きな批判を呼んでいる。

 捜査当局は、警察官8人を含む21人を逮捕したと発表。また、内務省は警察官13人に停職処分を下したことを明らかにした。アシュラフ・ガニ(Ashraf Ghani)大統領も事件を「凶悪」と非難し、捜査委員会の設置を命じた。

 国連(UN)によれば、被害女性が長年にわたり精神疾患をわずらっていたとされる。だが、被害女性の父親は報道陣に対し、娘はイスラム学の学位を持ちコーランも暗唱できたと話し、そもそもコーランを燃やしてはいないと疑いを否定している。(c)AFP