【3月11日 AFP】国際自転車競技連合(UCI)は、アージェードゥゼル・ラ・モンディアル(AG2r - La Mondiale)のロイド・モンドリー(Lloyd Mondory、フランス)が禁止薬物のエリスロポエチン(EPO)に陽性反応を示したと発表した。自転車界は、ドーピングスキャンダルで再び打撃を受けることになった。

 モンドリーは、ツール・ド・フランス(Tour de France)に2度参戦している32歳で、2月17日に提出した血液サンプルから造血剤EPOの陽性反応が出たという。

 チームのビンセント・ラヴニュ(Vincent Lavenu)マネジャーは、「恥ずかしくて恥ずかしくて、たまらない」とコメントした。

 第73回パリ~ニース(73rd Paris-Nice)の第2ステージ終了後、ラヴニュ氏は「裏切られたような気分だ。12年間も一緒にいたのに、今になってチームのイメージを壊すなんて」と嘆いた。

 2004年にプロ入りしたモンドリーは、キャリアのすべてをアージェードゥゼルで過ごし、2006年の仏ロードサイクリング杯(French Road Cycling Cup)では優勝を飾った。また、2009年から2年間ツール・ド・フランスに出場している。

 陽性反応の結果が出るわずか2日前、モンドリーはクラシカ・デ・アルメリア(Clasica de Almeria)で7位に入り、チームと2016年まで契約を延長したばかりだった。

 チームメートのストゥヴ・ウアナール(Steve Houanard)が2012年にEPOの陽性反応を示してから、モンドリーはフランス勢の期待を背負ってきた。

 今回の件では、チームにも処罰が与えられることになっており、今年のツール・ド・フランス参戦に暗雲が立ち込めている。(c)AFP