【3月4日 AFP】チリ南部の火山ビジャリカ(Villarrica)山が3日未明に噴火し、溶岩を夜空に噴き上げた。これに伴い、周辺住民ら約3600人が避難を余儀なくされた。

 首都サンティアゴ(Santiago)の南およそ800キロに位置する標高約2800メートルのビジャリカ山は、同国で最も活発な火山の一つとされ、大規模な噴火は15年ぶり。国家緊急事態局によると同日午前3時(日本時間同日午後3時)ごろ溶岩や噴煙を上げ始め、当局が直ちに厳戒態勢を敷いた。

 しかし噴火は7時間ほどで沈静化し、目立った火山活動は見られなくなった。地元当局との緊急会議のため現地入りしたミチェル・バチェレ(Michelle Bachelet)大統領も、「活火山ではあるが現時点では沈静化している」と述べた。

 火山活動がいったん落ち着くと、当局は火口から半径10キロ圏内を除いて警戒レベルを赤から黄へ引き下げ、近隣の主な町村の住民らが自宅に戻ることを許可した。しかし火山周辺にある一部地域の学校は引き続き休校とされた。(c)AFP