【2月19日 AFP】スペインの「サンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼路(Route of Santiago de Compostela)」の最初のガイドブックとされる中世の貴重な書物「カリクストゥス写本(Codex Calixtinus)」を盗んだ男に対し、同国ア・コルーニャ(La Coruna)の裁判所は18日、禁錮10年の判決を言い渡した。

 美しい装飾が施された12世紀の写本は、西洋世界初の旅行ガイドの1つとみなされており、値段が付けられないほど貴重な文書だという。北西部サンティアゴ・デ・コンポステーラ(Santiago de Compostela)の大聖堂の金庫に保管してあったが、所在が分からなくなり、約1年後の2012年7月に警察が発見・回収していた。

 裁判所は、大聖堂で長年働いていた電気工事士のマヌエル・フェルナンデス・カスティネイラス(Manuel Fernandez Castineiras)被告が写本を盗んだことが「証明された」と判断。写本と別の文書、金庫内にあった現金などを盗んだ窃盗罪と、マネーロンダリング(資金洗浄)の罪で有罪判決を下した。

 また、被告の妻にもマネーロンダリングで禁錮6月の有罪判決を言い渡した。被告夫妻には、それぞれ罰金26万8000ユーロ(約3630万円)の支払いも命じられた。

 フェルナンデス被告は、盗み出した写本を新聞紙にと一緒に袋に入れて自宅のガレージに隠していた。警察によれば、発見時の「保存状態は良好だった」という。

「サンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼路」は、イエス・キリスト(Jesus Christ)の12使徒の一人でスペインの守護聖人とされる「聖ヤコブ」が殉教した後、中東エルサレム(Jerusalem)からサンティアゴ・デ・コンポステーラまで遺骸が運ばれた道。「サンティアゴ(聖ヤコブ)の道」として知られ、遺骸の安置場所とされるサンティアゴ・デ・コンポステーラと合わせて、世界中から多くの旅行者が訪れている。(c)AFP