【2月13日 AFP】ギリシャの考古学者チームは、抱き合った姿勢で埋葬されたとみられる先史時代の男女の人骨を発見した。ギリシャ文化省が12日、発表した。このような状態の埋葬人骨は極めて珍しいという。

 同省の声明によると、人骨が発見されたのは、ペロポネソス(Peloponnese)半島沿岸部ディロス(Diros)の洞窟遺跡で、同地は紀元前6000年から人が居住していたことが知られているという。

「このような埋葬は非常に珍しい。ディロスの埋葬例は、これまでに発見された世界最古級のものの一つ」と同省は説明した。

 炭素年代測定で紀元前3800年のものと判明したこの人骨は、DNA鑑定で若い男女のものであることが確認された。それぞれの年齢については詳しい情報は得られていない。

 昨年完了した同遺跡での5年に及ぶ発掘作業では、幼児や胎児の埋葬人骨や、数十人の遺骨が納められた納骨場所なども発見された。

 幅4メートルのこの納骨場所からは陶器、ビーズ、短刀などの副葬品も見つかっており、床面には小石が敷き詰められていた。その時代のものとしては珍しいとされている。

「この地域については、数千年間にわたり、これらの集団の集合的記憶の中で、死者を埋葬する場所として機能してきたということが、無理なく推測できる」と同省は述べている。(c)AFP