【2月5日 AFP】米国がん協会(American Cancer SocietyACS)などの研究チームは4日、先進国の女性のがん死因のトップが肺がんになったことを明らかにした。長年にわたり先進国女性のがん死因トップは乳がんだった。

 今回の最新分析は、フランスに本拠を置く世界保健機関(World Health OrganisationWHO)付属機関の「国際がん研究機関(International Agency for Research on CancerIARC)」とACSの共同研究チームが主導して実施した。

 研究チームによると、この順位変動は喫煙の動向を反映したものだという。肺がんは数十年間、先進国と発展途上国の両方で、男性のがん死因のトップとなっている。

 かつて男性の間で根付いていた喫煙の流行は、最近になって女性の間で広がりをみせている。発展途上国の女性のがん死因では、乳がんが依然として1位だった。

 今回の分析結果は、ACS発行の学術誌「CA: A Cancer Journal for Clinicians」と「Global Cancer Facts and Figures」(第3版)にそれぞれ掲載されている。

 分析データは、IARCが2012年に発表した、がんの発生率と死亡率に関する全世界の推計値によるもの。(c)AFP