■勧誘役、そしてチアリーダー

 ISDの研究チームは、ソーシャルメディア上で活動する女性数百人を監視している。今回の報告書では、イラクとシリアでイスラム国メンバーと暮らしているオーストリア、英国、カナダ、フランス、オランダ出身の女性12人に注目した。

 このうち複数の女性が、イスラム国の戦闘員が行う残虐な斬首への支持を表明していた。ある女性などは、米国人記者のスティーブン・ソトロフ(Steven Sotloff)氏が殺害された際に「私がやりたかった」と述べていた。

 また、女性たちは欧米の政府を非難し、イスラム教徒の苦しみを訴えていた。「私の親友は手投げ弾…しかも米国産よ。アラーよ、どうかあのブタ兵士どもを彼ら自身の武器によって殺すことをお許しください」と書き込んだ女性もいた。

 重要なのは、これらの女性たちが、イスラム国への参加を考えている他の女性たちに助言や激励をしている点だ。フレネット氏は「勧誘に熱心な女性たちで、イスラム国支配地へ向かう際に紹介も行っている」「祖国でのテロ攻撃を奨励するチアリーダーの役割も果たしている」と分析している。