【1月26日 AFP】バラク・オバマ(Barack Obama)米大統領と共にインドの首都ニューデリー(New Delhi)を訪問しているミシェル・オバマ(Michelle Obama)夫人に、インドの織工たちが手織りのサリーを100着贈る計画を立てていることが分かった。地元の織工業者が25日語った。

 手織り職人たちは、聖地ワーラーナシー(Varanasi)の伝統産業の宣伝になることを願い、何か月もかけてサリーを織ってきた。

 3世代にわたり織工業を営む実業家で、ワーラーナシーからAFPの電話取材に応じたPervez Matinさんは「夫人の手織物に対する愛は知っている。このサリス全てを送って、好きなものを選んでもらう」と語った。

 通常15万ルピー(約2600円)の値段が付くMatinさんのクリーム色のサリーは、25日より3日間の予定でインドを訪問しているミシェル夫人に贈ろうとワーラーナシーの職人たちが計画している100着のうちの1着だ。

 ミシェル夫人は大統領専用機からインドに降り立った際、インド系米国人デザイナーのビブ・モハパトラ(Bibhu Mohapatra)氏のドレスとジャケットを着用していた。

 ワーラーナシーの手織りサリーはそのシルク製品の品質の高さで知られる。完成までに数日から数か月もかかる製品もあり、1着の値段が1万ドル(約110万円)に上ることもある。だが伝統的なシルク産業は存続の危機にひんしており、中国の工場で作られた輸入品によって近い将来消滅する可能性もある。

「私たちの産業は苦しんでいる。(オバマ夫人にサリーを贈ることが)私たちが直面する問題に注目を集めるいい機会になると思った」と、Matinさんは語った。(c)AFP