【1月26日 AFP】国際社会はシリアとイラクの紛争から逃れてきた市民を保護する義務を怠っている――米女優のアンジェリーナ・ジョリー(Angelina Jolie)さんが25日、イラク北部クルド人自治区ドホーク(Dohuk)近郊の難民キャンプを視察し、このように訴えた。

 国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)の特使を務めるジョリーさんは、「今日ここで目にした現実に衝撃を受けた。2007年から5回目の訪問になるが、これまでになく状況は悪化している」とコメント。2014年にUNHCRは必要とする資金の半分しか支援を得られなかったと述べ、国際社会に協力を呼び掛けた。

 ジョリーさんが前回イラクを訪れたのは、イスラム教スンニ派(Sunni)の過激派組織「イスラム国(Islamic StateIS)」がシリアとイラクの広域を支配下に置く前の2012年。イラクでは、昨年1年間だけで国内避難民が200万人を超えている。(c)AFP