【1月19日 AFP】韓国の警察当局は19日、トルコのシリア国境付近で失踪した韓国人男性(18)の自宅のパソコンから、イスラム教スンニ派(Sunni)の過激派組織「イスラム国(Islamic StateIS)」の戦闘員とみられる人物らの画像が見つかったことを明らかにした。

 キム(Kim)という姓のみが確認されているこの男性は、旅行で訪れていたトルコ南部の町キリス(Kilis)のホテルを1月10日に出た後に行方が分からなくなっており、イスラム国に参加した疑いが指摘されている。トルコ紙ミリエト(Milliyet)は先に、男性がイスラム国メンバーと電子メールでやりとりをしており国境を越えてシリアに入った可能性があると伝えたが、韓国外務省は男性がシリアに入国またはイスラム国に参加したとの確証はないと述べていた。

 男性の失踪について捜索している韓国警察はソウル(Seoul)市内の男性の自宅を捜索した。捜査員の1人は匿名を条件にAFPの取材に応じ、男性のパソコンから「イスラム国のものとみられる旗と銃を手にした戦闘員らの画像数枚」を発見したと語った。警察では、男性がイスラム国に関連したウェブサイトを閲覧していたかどうか履歴を確認するとともに、この男性がオンライン上で出会った「ハッサン(Hassan)」と名乗るトルコ人の友人とのメールのやりとりを調べているという。

 男性の両親は、男性がハッサンと個人的に会うことを強く望んだため、家族の友人と共にトルコへ旅行することを認めたという。韓国紙・東亜日報(Dong-A Ilbo)などによると、男性は数年前に学校を中退し、以降は自宅でほとんどの時間をコンピューターゲームをして過ごしていたという。(c)AFP