【1月13日 AFP】(一部更新)フランス・パリ(Paris)東部のユダヤ系食料品店に人質を取って立てこもり、警察の突入で死亡したアメディ・クリバリ(Amedy Coulibaly)容疑者の内縁の妻、アヤット・ブーメディエンヌ(Hayat Boumeddiene)容疑者(26)が今月8日にトルコからシリア入りしたと、トルコ外相が12日認めた。しかし同外相は、ブーメディエンヌ容疑者の身柄を拘束できなかったのはトルコの不手際ではないと主張している。

 8日といえば、仏風刺週刊紙シャルリー・エブド(Charlie Hebdo)本社が銃撃された事件の翌日で、クリバリ容疑者がパリ近郊モンルージュ(Montrouge)で女性警察官を射殺したとされる日と重なる。

 国営アナトリア(Anatolia)通信がメブリュト・チャブシオール(Mevlut Cavusoglu)トルコ外相の話として伝えたところによると、ブーメディエンヌ容疑者は「スペイン・マドリード(Madrid)から今月2日にトルコ入りした。空港の画像にこの女の姿が写っている」として、「その後8日にシリア入国。これは電話の通話記録から明らか」と発表した。

 地元テレビ局ハベルトルコ(Haber Turk)は後に、イスタンブール(Istanbul)のサビハ・ギョクチェン(Sabiha Gokcen)空港の入国審査場でトルコに入る女の画像を放映し、これがブーメディエンヌ容疑者だったと断定。この防犯カメラ映像には、ヘッドスカーフを着用した同容疑者とされる女が、あごひげを生やした身元不詳の男に付き添われている様子が写っている。

 チャブシオール外相は、クリバリ容疑者とイスラム教のしきたりにのっとって結婚していたとされるブーメディエンヌ容疑者はイスタンブールのアジア側にあるカドゥキョイ(Kadikoy)のホテルに滞在し、その時も、もう1人別の人物と一緒だったことを明らかにした。

 しかし同外相はこの人物の身元に関する詳細には触れず、またブーメディエンヌ容疑者がシリア入りした際単身だったのかどうかについても言明を避けた。